この記事はだいたい 4 分前後で読めます。

2011年9月以降、手の甲のごく一部分だった痺れは、やがて少しずつ範囲を広げていきました。

最初は左手からでした。(ちなみに私は右利きなので、利き手ではない分、最初は「まあいっか」と軽く考えていましたね。)

手の甲の一部から、いつの間にか甲の大部分にまで広がり、やがて数日から1~2週間かけて徐々に人差し指から中指、そして親指へと進んでいきました。

当時何よりも怖かったのは、そのサワサワとした感覚が常になくならないこと。

そして、それがじわじわと、でも確実に広がっていくことでした。


「まさか」の握力低下

異変を自覚しながらも、まだ「気のせいかな」「疲れてるだけかな」と自分を納得させようとしていたころのことです。

11月初旬に、自治体の「健康まつり」に行き、家族で握力を測る機会がありました。

「何年ぶりだろう! ママ、前は40kgくらいあったんだよ〜(これ本当!)」

なんて、おどけた調子で言いながら測ってみました。

結果は…… 右:39kg、左:30kg

「あれ…?10kgも落ちてる……」

やっぱり痺れてるから、握力も落ちちゃったのかな……。

この時初めて、はっきりと不安を感じ始めました。



止まらない検索と、現実逃避

「一体、何が原因なんだろう? 何か対処法はあるのかな?」

いてもたってもいられず、私は「手の痺れ」で検索魔になりました。

手根管症候群

頚椎症

更年期障害

……などなど、たくさんの情報が出てきます。

「何にしろ、一度病院で見てもらったほうがいいよね」

頭ではそう思いつつも、なかなか行動に移せないでいました。

年末の寒さも本格的になってきた12月中旬。

毎朝、娘の髪を結んであげるのが日課なのですが、その日、左手で髪ゴムをうまく広げられないことに気づきました。

「え、急に握力が落ちてきた?」と、目の前で起こる異変に、はっとしました。

「でも、もうすぐ冬休みに入ってしまうし……」

「年が明けて、学校が始まってからにしよう。」

そう考えることで、なんとか自分を納得させようとしていました。

今思えば、あれは不安からの現実逃避だったのだと思います。

Wrote this articleこの記事を書いた人

にゃこりん

にゃこりん 女性

2011年9月発症、2013年5月CIDPと診断。2021年10月Ivig終了。2022年7月寛解。2024年11月通院卒業。治療期間8年、発症から卒業までは13年。CIDPになって失ったもの、残っていたもの、新しく手に入れたもの……私の一部となったCIDPとともに、これからも私らしく生きていく。

TOPへ