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ご覧いただきましてありがとうございます。

このブログでは私がCIDPを発症してから寛解していくまでのいろんなことを綴っております。

基本的には当時の日記を元に書き直しているので最新の情報ではないこともあります。

そしてこれは私個人の体験談であり一般的な医療情報にとどまることをご承知おきください。

病気の性質上、症状、治療方法、経過などは一人ひとり違います。

治療や症状についての具体的なことは、必ず主治医とご相談ください。

「手の専門医」との出会いと、診断の迷走

2012年1月31日、ついにK大学病院の整形外科を受診しました。

大学病院は初めての経験で、その規模と雰囲気に、なんだか厳かな気持ちになったのを覚えています。

紹介状とレントゲン写真を持参し、初診の先生にまた様々な検査をしていただきました。

触覚や反射など、一つひとつの検査には専門的な名前があるようでしたが、

当時の私には何がどうなっているのか、正直よく分かりませんでした。

 

「やはり手根管症候群だろう」

初診の先生からは、そう告げられました。

そして、翌日に筋電図、翌々日には手の専門医の予約を取り、その日の診察は終了しました。

迅速な対応に、少しだけ安心したのを覚えています。

2月1日、筋電図検査を受けました。

 

そして、2月2日、「手の専門医」であるO医師の初診です。

ここでもまた、これまでと同様に問診やたくさんの検査をしていただきました。

しかし、今までと決定的に違ったのは、ファレンテストと呼ばれる、下向きに両手の甲を合わせて痺れや痛みが強まるかという検査で、私には全く症状が出なかったことでした。

むしろ逆に、手の甲を反らす方がつらかったのです。

 

そして、O医師からは、筋電図検査の結果も踏まえて、「胸郭出口症候群ではないか」という新たな可能性が示されました。

「はぁ〜……」

また新たな検索ワードが目の前に現れ、正直なところ、「もう何がなんだか分からない」という気持ちになりました。

O医師からは頚椎MRIの予約が告げられ、引き続きのメチコバールに加え、神経痛や痺れを抑えるリリカという薬も処方され、しばらく様子を見ることになりました。

 

症状の広がりと、静かに増大する恐怖

しかし、症状は私の困惑などおかまいなしに広がり続けたのです。

  • 2月4日頃から、右手の親指から人差し指までが痺れてきた
  • 2月8日、頚椎MRI検査
  • 同2月8日頃から、今度は左足のすねの表面(皮膚一枚がサワサワするような感覚)が痺れてきた
  • 2月21日、頚椎の造影MRI検査
  • 2月26日頃からは、両足首からふくらはぎにかけて、まるでひどい筋肉痛のような痛みが現れた

 

大学病院の診察予約は、平気で1ヶ月先になることもあります。

検査の予約も、空いているところになんとか入れてもらうような状態で、どうしても日数がかかってしまう。

そんな風に診察や検査の合間を過ごしているうちに、上記のようにどんどん症状が広がっていったのです。

 

「右手や足までなんて、気のせいに違いない」

「きっと気にしすぎているから、たいしたことないことまで気になってしまうだけだ」

と、自分にそう言い聞かせることしかできませんでした。

 

でも正直なところ、症状が広がっていくということは「ちょっとした恐怖」でした。

私の体の中で、何が起こっているんだろう……

Wrote this articleこの記事を書いた人

にゃこりん

にゃこりん 女性

2011年9月発症、2013年5月CIDPと診断。2021年10月Ivig終了。2022年7月寛解。2024年11月通院卒業。治療期間8年、発症から卒業までは13年。CIDPになって失ったもの、残っていたもの、新しく手に入れたもの……私の一部となったCIDPとともに、これからも私らしく生きていく。

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