
「もしかしたら難病のCIDP(慢性炎症性脱髄性多発神経炎)かもしれない」
そう言われたら、あなたはどんな気持ちになるでしょうか?
初めてこの言葉を聞いた時、私の頭の中は「?」でいっぱいになりました。
「難病?」
「CIDP?」
「どうして私が?」
すぐにGoogleで検索しました。
Wikipediaや難病情報センターのサイト……
そこには専門的な情報が並び、正直に言って、私の理解力ではすぐに消化できませんでした。
そして何より知りたかったのは、
「人それぞれ」と言われる症状って具体的にどんなものがあるの?
実際に病気と診断された人はどんな経過をたどるの?
という、もっとリアルな声でした。
同じような経験をした人がいないか、必死に情報を探しました。
長年放置していたmixiでコミュニティを探し
(200人弱の参加者ながら、見つけた時は本当に嬉しかった!)、
全国CIDPサポートグループの体験談を読み漁り、個人のブログもたくさん拝見しました。
そうしてたどり着いたのは、まさに「症状は本当に人それぞれ」という事実。
それでも、「ああ、この人のこの症状は私と同じだ」と共感したり、
「あれ?この症状は私の気にしすぎかな」と少し安心したり。
どんな検査をして、どんな治療をして、どんな経過をたどるのかを知ることで、
少しずつ心構えができるようになりました。
そして、ようやくCIDPという病気がどういうものなのか、私なりに理解できた気がします。
周りに同じ病気の方がいないというのは、本当に心細いものです。
その不安やつらさは、もしかしたら主治医や家族にさえ、完全に理解してもらうのは難しいかもしれません。
今、同じような症状に悩んでいて、まだ病名が分からず不安な気持ちでいるあなたへ。
実は私も、自覚症状が出始めてからCIDPと診断されるまでに、1年8ヶ月という長い時間がかかりました。
その長い時間は、広がっていく原因不明な症状と暗くふさがっていくような不安との闘い、
つまり思うようにならない自分の身体と押しつぶされそうな精神との静かな内なる闘いのようでした。
それでも今、私はここにいます。
このブログが、私の体験を読んでくださったあなたの気持ちを、
ほんの少しでも軽くするきっかけになれば、と願っています。

Wrote this articleこの記事を書いた人

にゃこりん 女性
2011年9月発症、2013年5月CIDPと診断。2021年10月Ivig終了。2022年7月寛解。2024年11月通院卒業。治療期間8年、発症から卒業までは13年。CIDPになって失ったもの、残っていたもの、新しく手に入れたもの……私の一部となったCIDPとともに、これからも私らしく生きていく。